人気ブログランキング | 話題のタグを見る
ニール・ヤング「ウィズ・クレイジーホース」  2007/4/17
ニール・ヤングはかれこれ30年以上聴いているので、彼一人については書く気がおきない。
でも、彼のバンド「クレイジーホース」となると、なんとか書いてみたいなと思ってたんだ。
うまく書ける気はちっともしないけど。

クレイジーホースは、断じて彼のバックバンドではない。
クレイジーホースに、ニールがいる。

「まぼろしの魂ひっつかめ」

うまくいかない愛や、たびたびおとずれる苦難、思うようにはならない人生、お金や屋敷があってもそれで解決しない事柄が人間にはいっぱいあって、この解決しない人生をほとんどの人は生きているんだと思う。

なにかで「わかった」と思っても、わかったことでフィニッシュではない。
はてなく問題はたち起こる。
わかったらそのわかったはずのことを実地で試して、なんとかうまくいったりいかなかったりする。
そんなことはけっこう連綿と続く。

リフレッシュの機会は何度も必要だ。
歩みはなかなか視えるかたちにならない。
フラッシュバックのように、ばっと下がることもある。
遅々とした一歩一歩や這いあがりが続くが、いつも同じではない。

リ・フレッシュ。
何度も何度も生まれる、といってみてもいい。
こだわって傷つき、もうろうと迷う日々に、もういちど目を洗い、新しい水を飲む。

クレイジーホースのライブ映像を見ると、ドラムの高いブースの前で、ギター二人.ベース一人がよく丸く向かい合ってプレイする。
互いの音を感じあうかのようにして、波動を全員で生み出す。
ビデオでそれを見ると、まるで男の子たちが集まって、メンコかビー玉をやっているようでもある。

うまくいかないことだらけさ。
いろいろだよ。
なんで生きていくって?
この人生をうけおうんだ。
死ぬまで生きるんだ。
心臓が歌うんだ。
生きているって歌うんだ。
すると足が踏んばるんだ。
それでときどきとぶんだ。
重いからだが浮くんだ。
そしてまた地上に着くんだ。
かわりばんこにそうしてるってわけだ。
ちょっとずれて、ちょっといっしょになる。
いっしょになったときに思いきりそこにいてみる。
よくわからないが、そこにどつぼがあるんだ。
入るか入らないか。
入るぞとすいこまれるとき、そこにあるのはだれだかわからない俺だ。
あいつでもあり誰でもある俺だ。
そこにグルーヴてのが生まれるのさ。
死んだ奴にも届くだろうが、生み出すのは今生きている俺たちだ。
そして俺たちは、君でもある。
理屈じゃなくてそういえる。
この力は俺たちだけのものじゃない。
理屈じゃないんだ。
それだけのことなんだ。

人間はなぜ生きているの?という問いにおそらく正解はない。

問いを共有することを、言葉でなく音や姿として彼らはやっているのかな。

彼らの答えは、やっていることそのものなのだろう。

半ズボンの、はげの、クレイジーホースのニールよ、やせの初老のビリーとラルフよ、特級クラスの重量でデリケートな皮肉屋のフランクよ、まだ大音量は大丈夫か?
最近のライブを見ていないので、このごろ見た目どうなっているか、ふと気にかかる。

この頃は古い”ZUMA”を聞いています。

彼らに興味のある人には、ジャームッシュの映画『イヤー・オブ・ザ・ホース』をおすすめします。なんつうか、一覧できます。
by nonband | 2010-02-03 06:39 | OTHERS | Comments(2)
Commented by at 2012-08-07 23:04 x
初めて書き込みさせていただきます。
最近のクレイジーホース、ますますカッコ良くなっています!!
http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=Y_-rsImM8no#!
Commented by nonband at 2012-08-09 18:27
コメントありがとうございます!

ニール・ヤング&クレイジーホースは大好きなバンドです。
新譜も出ましたね。
みんな元気でなによりだなぁ、私もがんばろって思います☆
名前
URL
削除用パスワード
<< 「おがばさん」 2005/11/11 「迷うのは心だろうか?」 ある... >>



このブログを立ち上げてくれた元祖管理人及び副管理人が多忙のため、最近はNON本人がしこしこ記事をアップしとります。
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
カテゴリ
はじめに Introduction
ライヴ情報 Live schedule
活動報告 Activity report
音源情報 Sound source
物販 Product sales
ライヴ映像・音声 Video&audio
レヴュー記事 Review
バンド経歴 Profile
インタビュー Interview
NON BAND Q&A
SONGS :Lyrics
English site
OLD PHOTOS
OTHERS :Essay etc.
リンク集 Link
管理人より From webmaster
以前の記事
2025年 01月
2024年 12月
2024年 11月
2024年 09月
2024年 08月
2024年 06月
2024年 05月
2024年 01月
2023年 12月
2023年 11月
2023年 07月
2023年 06月
2023年 05月
2023年 03月
2023年 02月
2023年 01月
2022年 11月
2022年 10月
2022年 07月
2022年 06月
2022年 05月
2022年 04月
2022年 03月
2022年 01月
2021年 12月
2021年 11月
2021年 05月
2021年 02月
2020年 12月
2020年 09月
2020年 07月
2020年 04月
2020年 02月
2019年 11月
2019年 10月
2019年 05月
2019年 04月
2019年 03月
2019年 01月
2018年 12月
2018年 11月
2018年 09月
2018年 05月
2018年 04月
2018年 01月
2017年 09月
2017年 08月
2017年 07月
2017年 06月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 04月
2015年 02月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 07月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 02月
2013年 12月
2013年 10月
2013年 09月
2013年 08月
2013年 07月
2013年 06月
2013年 04月
2013年 03月
2013年 02月
2012年 12月
2012年 11月
2012年 10月
2012年 09月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 05月
2012年 04月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 11月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 05月
2011年 04月
2011年 03月
2011年 02月
2010年 10月
2010年 09月
2010年 08月
2010年 07月
2010年 05月
2010年 02月
2010年 01月
2009年 11月
2009年 10月
2009年 09月
2009年 07月
2009年 06月
2009年 05月
2009年 04月
2009年 02月
2009年 01月
2008年 12月
2008年 11月
2008年 10月
2008年 09月
2008年 08月
2008年 07月
2008年 06月
2008年 05月
2008年 04月
2008年 03月
2008年 02月
2008年 01月
2007年 12月
2007年 11月
最新のトラックバック
検索
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧