カテゴリ:OTHERS :Essay etc.( 16 )
むかしのらくがき
データとして残しておいてくれた方がいて、載せてもいいかなと思って。
ずいぶん昔ので、そんなにないけど。
(スキャナーの使い方を覚えればいいのかな?w)

チラシに使ったり、ちょっとした小話に使ったものです。


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by nonband | 2011-08-28 10:11 | OTHERS :Essay etc. | Comments(0)
「言葉のないうたげ」 2007/3/30
タイコを叩きそうもない電気屋のおじさんがなにげにどーんどーんとおっぱじめた。
タイコを叩きそうもない煙草屋のおばちゃんがそこにとんとここと響きを足した。
近頃ヘルニアでよろしくないはずの食品店のじっちゃんがいがいと鋭くぱしっと叩いた。
奥さんカーディガン脱いでタブラひっつかみどえんと深い。
孫が這ってきてデンデンダイコ愛らしく。
買い物にきた米屋のばあさん無愛想だが鈴しゃかしゃかと空気うごかす。
牛乳屋のにいちゃんが中型のジャンベで参入。
電気保安のあんちゃんが自作のディジュリで時を告げる。
プロパン屋のおじさんが古いバスドラ担いで来、なんと棒付きの亀だわしでかました。
和菓子屋のあんさまがかねの焼き型鉦にする。
酒屋の配達の彼がポコペン吹いた。
元コロッケ屋のばっさまがギロぎっこぎっこ。
カラオケスナックの反戦ママがひときわ化粧濃くバラフォン叩き舞う。
介護の手をかり現れた花屋の大奥が超特大のアンコロンを揺さぶる。
つぶれたタイコ屋がありったけのタイコをリヤカーでもってきた。
閉めた金物屋が鍋釜ひろげた。
自転車屋のじさまや隣りの保育園児、建具屋の若夫婦、水道屋のおっちゃん、文具屋のおくさま、徘徊のばさま、転勤の会社員も音を聞きつけ、鳴らすものを手にとった。
音が回った。

夜の木と夜の鳥が歌った。
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by nonband | 2010-05-19 18:25 | OTHERS :Essay etc. | Comments(3)
「アートって、、、」 2005/5/19
アートアートと常々いうけれど、英語でそう言って、実際なんや?とも思うのです。「悪魔の辞典」なら、どんな説明が載っているんでしょう?この「なぐり書き」は、答えではまったくありません。アート。いろんな説明がたくさんできると思うし、ただひとつ適格なものなんてないし、説明より感覚ともいえるし、生き方そのものかもしれない。で、ほろ酔いでつぶやいてみたんです。

「アートって、、、」

流行はあるけど正解はない
生みの苦しみ極私的
誰もやらないことをやろうっていうもんでもない
すべてもうあるのかもしれない
忘れてるだけのことかもしれない

達成感がなかなかない
ちょっと行けた実感はある
そのときのベストを尽くす
そのときの生きた証し
でもそのときはわかんなかったり

誰も見ないかもしれない
とつぜん誰かの反応に会うこともある
レベルなんかない
勲章もいらないぜ
じつは孤独な作業で 誰かを求めてる

ア ア ア ア アートアート
それはとくべつなことじゃない
あんたはちっとも奇妙じゃない
草の息 青息吐息
アという母音の空へのトビカタ
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by nonband | 2010-02-03 07:00 | OTHERS :Essay etc. | Comments(0)
「えんどうさん」 2005/8/8

えんどうさんは店のお客さんで、とても小柄なキュートなおじいさんです。
 弘前のはずれから、いつも奥さんを乗せて、車でやってきます。
 うちの駐車場はけたたましい道路の反対側にあるので、えんどうさんは杖をつき、他の車を手で止めながら渡ってやってきます。

 私はえんどうさんに「かあちゃん」と呼ばれています(奥さんのことはなんて呼ぶのか、今度聞いてみよう)。いつもにこにこ来てくれますが、喘息もちなので、時にはマスクをしていたり、手に包帯を巻いて来たときもありました。
 服装はいつもジーパンです。髪をちょんと後ろに結って、グリーンベレーのようなちょっとしゃくれたベレーをふだんは冠っています。迷彩ではなく黒っぽいやつ。
 それがこの間来たときは、なんていうんだろう、鉢巻きみたいなの、紺色の芯地に白で素敵な模様が描いてあって両はじはフリンジにほぐしてある、模様は鳥に乗った天女の連続。
「えんどうさん、これどうしたの、すごくいいよ」「俺作ったんだよ、なんでも自分で作るんさ」「すごくいい、若い子に見せたら欲しがるよ、すごくいい、素敵だ」としばし私は見とれて触ったりしてました。ほんとにかっこいいんだ、その鉢巻き。

 えんどうさんはこちら(青森)の生れではありません。とても不思議な言葉をしゃべるので、ときどき聞きとれない私は、聞き返したり、わかったふりをしたりします。意味がわからなくても、雰囲気(テレパシー)だけでやりとりしてるようなものです。電話で注文のときは意味不明だとかなり問題ありますが、じかに会ってやりとりをするときは、けっこうなんとかなるものです。それにしてもごつごつ滑る不思議な言葉です。

 明るい人なのに彼がときどき淋しげに見えるのは、生きる時間が残り少ないからでしょうか?奥さんとはとても仲がよさそうだし、子ども達もそれぞれちゃんとやっているようです。それでもきっと淋しいことは誰にでもあるのだ(淋しげだけど暗くないのは天性の持ち前でしょうか、やることやったからでしょうか?)。もっともっとこの世で遊びたいのに寿命は変えられない、と、いつか私も思うのでしょうか?

 私はえんどうさんが来ると、その瞬間、せいいっぱいサービスします。値段のサービスってんではありません。迎える、そして見送ることを、ちゃんとしなくちゃと思うのです。正直あぶなかしいので、ときには駐車場まで送ります。親切心なんて「それを言っちゃあおしまーい!」というか、そんなでなく、ありきたりですが一期一会を感じるのです。今度また会えますように、会えないならお互いの記憶にちょびっとでも心地よく残りますように。

 あなたは生き物、私も生き物、生き物だらけのこの世界で、いろんな距離をもちながら出会う人たち。若い人はこれから、老いた人はあともう少し。

画房は、ともあれ表現したい人たちの行き来する場なのだと思います。絵具一本、筆一本という機会に言葉や表情を交すことを、人の自由とは何だろうとぼちぼち考えながらだいじにしたいと、時にしみじみ感じ入るのであります。
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by nonband | 2010-02-03 06:57 | OTHERS :Essay etc. | Comments(0)
「いとおしむ」 2005/10/12
木の懐にたたずみ 君を想う
鳥の飛ぶそのかたち 君を想う
空を見て 君を想う

ふと、なんだ。
想いたくなる。
水を飲むみたい。

でもきっと あなたのことだけじゃないんだ
いろんな人がわたしのまわりで生きていて
だいじに思うこともあれば そうじゃないときもある
みんなだいじと頭で思っても じぶんの気がまわらないときがたくさんある
しんから好きと感じる人を その折りその折りとくべつ大切にするにしろ
何人もの人が 「イマ生キテイル」ことがすごいんだ
ちょっとずつ時間をずらしながら この地上で今生きている
そんなことを含めて 君を想っているような気がする今夜だ

母の寿命はあと百年もないだろう
遠い昔に死んだ たくさんの知っていた人たち
久しぶりに見た ほやほやの命
そして ひどくつかれぎみの命
本意じゃなく 終わる命

かわりばんこ みな輝いて朽ちていく

あなたと抱き合いたいと思うとき
あなただけのことじゃないんだ と
ささやかに感じながら
想う
時間の
風の
音。

やさしい
はげしい
さびしい
くやしい
しんどい
つかれた
やわらかな
がちがちの

人間の 命も 魂も
すべて 空に 土に
還っていきますな

動物も 木も 虫も魚も
混ざりますな

そのときは わたしはわたしでなく
あなたはあなたでないのか

きっとそうだが なってみないと わからない!
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by nonband | 2010-02-03 06:53 | OTHERS :Essay etc. | Comments(0)
「サンデー・モーニング」 2005/10/25
日曜の朝 ぼけっと目覚めて
窓の障子を開けたら
ゆっくりふわーりと落ちてくるものがあったの
雪かと思ってびっくりした
でもいちばん軽い雪よりも降り方が遅くて
色も少し違う

外に出て
まだ次々と舞い落ちてくるものを見上げた

--それは鳥の羽でした
淡いグレーに紫味わずか
手の平に受け止めた何枚かは
この世でいちばん柔らかそうな
たぶんヒヨドリの体を守るたくさんの小さな羽の一部

あんなゆっくりな
めったにないと言いたくなるよな
落下の速度
見れば足元に
あら 小菊がいくつも咲いている
放っておいて日も当たらず
それでもこんなに咲いてくれた!

十月のある一日のすてきな始まりでした。

(その後はいつもどおりのばたくそホリデーなのですが)
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by nonband | 2010-02-03 06:46 | OTHERS :Essay etc. | Comments(0)
「南教会のパイプオルガン」 2005/11/5
午後にちょっと店を留守させてもらって、パイプオルガンのコンサートに行きました。
生で聴くのは初めてです。

行ってみたら、想像していたより小さな箱形のオルガンで、いったいどんな音が出るのだろうと思いました。初めて見る姿かたち、日本で製造されている唯一のイタリア(オルガンの元祖?)式パイプオルガン「辻オルガン」なのだそうです。
演奏者はイタリア人の30代の青年ロドルフォ・ベラッティ、現在はスイスの教会のオルガニストをしています。

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ちなみに私はちっともクリスチャンじゃありません。なんの宗教にも属していません。強いていえばアニミズム?か宇宙教?ですが、だからといってどこにも属してはいません。でもになにかを信じているような気がします。

パイプオルガンの記憶というと、昔中古レコード屋で見つけて買ったスペインのレコード1枚きりです。そのジャケットではえらくでかそうなオルガンでした。ともかく一度生で聴いてみたかった。

音量は確かに大きくありません。現場のスペースにはちょうどいいのかもしれません。好きなバッハから始まりました。オルガンがイタリアバロック式ならオルガニストもイタリア人、イタリアの17~18世紀の作曲家の作品が多く演奏されました。

やがて生まれた印象、、、

自然に近くてヘブンリーだなあ、以前感じてた荘重さと違う
いろんな音出るんだ、アコースティック・シンセサイザーじゃんこれ!
鍵を打つ音とその直後に聴こえる音と両方で「感じささる」、計算されているんだろうか!?すごい不思議な音出るよ 不協和音とか調和とか決めつけられない
ポップスもジャズもロックもなかった時代の、これやっぱり「音」「楽」だよな、体にくるなあ 気もちいい ふおおおおお
あクイーンだクイーン エイズで死んだフレディー・マーキュリー
和音の快楽 音の流れのあがりさがりの えも言われぬ「のり」やなあ しばしうとと

クリスチャンにとっての天界は今の私にはぴんとこないけど、自然の中にある音がいっぱい入ってるな 喜びはやっぱりだいじだよな 「鳥はなぜ歌うのか」という本を買って読んでもよくわかんなかったけど、ささやかでも喜びのない生は辛いよな 昔の人の労働は今よりきびしかったろう しかし宗教は権力とも結びついたな ここで感じるイノセントはその後どれだけ揺さぶられ 利用されたのだろう
「救い」「赦し」といわれると具体的にわかんなくなるけど 感謝やいい感じの興奮はやっぱだいじだな 昔のオルガンはどのように人に聴かれたのか 利用されることのご褒美であったとしたらたまんないけど てか 人の選別はどのようになされるのか 差別は 虐げられる人は神に近いとかって 考えるとわからなくなる 人を利用する人はやっぱりとてもいけない 「癒し」という言葉はかんたんに使いたくない
どうせなら快楽をまっすぐ受け止めたい そこでストイックには私なれない
バロック、じっさい放埒じゃないか!モーツァルトも顔負けだ

---いいお経も好きですが、今日も今日で久々に「宗教的な音」の自分の体への近さを味わいました。ピグミー族のポリフォニーもいいですよ。
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by nonband | 2010-02-03 06:44 | OTHERS :Essay etc. | Comments(0)
「おがばさん」 2005/11/11
おがばさんは主に版画を集めている50代?の男の人です。
ときどき7、8点の版画や古い書籍を大きな袋に詰めて、店に来てくれます。

ふつうにマット入れをするものがほとんどですが、本を額に入れる、陶板を入れる、あるいは裏表両面を見せるなど、ご要望にはいろんなケースがあるので、おがばさんが来るのをみたとたん、思わず発奮してしまいます。

なんでもできます、というふりを嘘でもしたいのです。
さあて、と考えるのは後でもいい、と初めのうちは思っていました。
まあまあそう胸張って腹出して装いつつ、なんとかかんとかスリリングにこなしていました。
いろんな作品に出会えるのは正直嬉しかったです。もちろん緊張もします。

でも回を重ねるにつれ、だんだん肩の力が抜けて、ややこしいものはおがばさんと相談しながら額装するようになっていきました。音楽でいえばセッションみたいなものです。いろいろお話をして、無酸の合紙(絵と裏板の間に挟む)やテープ(作品を貼り込む)も常時準備するようになりました。

おがばさんの持ち込むいろんな作品のおかげで、ずいぶん勉強させてもらっているような気がします。もちろん他にも、さまざまなお客さまのさまざまな希望にお応えする機会があるのですが、「集めてしまう」コレクターの対象の愛しかたというか(持ち主ご当人こそさらっとしつつも)、1枚1枚生かす作業にこのように関われること、幸せだし体験だなあと思っています。

うまくではないが言い換えると、決して「特別ではない」けれどこれが好きだから生かしたいんだという人間のココロモチ、したらどんどん増えちゃって「(奥さんはもう)あきれてますよー、つか怒ってます」と笑うおがばさんの表情、いろいろあるけど平和でいいなあ、と私もきもちよく一緒に笑い合えるようになりました。

もう50点近く額装したかな?
(私)「おがばさん、そろそろ美術館開きますか?」
(おがばさん)「いやー、、、、結局売っちゃうでしょ」
(私)「え、画商さんデビューですか?」
(おがばさん)「いや、そんなでないけど、、、(静笑)」
(私)「並んでるとこそのうち見たいなあ」
(おがばさん)「(笑)」
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by nonband | 2010-02-03 06:41 | OTHERS :Essay etc. | Comments(0)
ニール・ヤング「ウィズ・クレイジーホース」  2007/4/17
ニール・ヤングはかれこれ30年以上聴いているので、彼一人については書く気がおきない。
でも、彼のバンド「クレイジーホース」となると、なんとか書いてみたいなと思ってたんだ。
うまく書ける気はちっともしないけど。

クレイジーホースは、断じて彼のバックバンドではない。
クレイジーホースに、ニールがいる。

「まぼろしの魂ひっつかめ」

うまくいかない愛や、たびたびおとずれる苦難、思うようにはならない人生、お金や屋敷があってもそれで解決しない事柄が人間にはいっぱいあって、この解決しない人生をほとんどの人は生きているんだと思う。

なにかで「わかった」と思っても、わかったことでフィニッシュではない。
はてなく問題はたち起こる。
わかったらそのわかったはずのことを実地で試して、なんとかうまくいったりいかなかったりする。
そんなことはけっこう連綿と続く。

リフレッシュの機会は何度も必要だ。
歩みはなかなか視えるかたちにならない。
フラッシュバックのように、ばっと下がることもある。
遅々とした一歩一歩や這いあがりが続くが、いつも同じではない。

リ・フレッシュ。
何度も何度も生まれる、といってみてもいい。
こだわって傷つき、もうろうと迷う日々に、もういちど目を洗い、新しい水を飲む。

クレイジーホースのライブ映像を見ると、ドラムの高いブースの前で、ギター二人.ベース一人がよく丸く向かい合ってプレイする。
互いの音を感じあうかのようにして、波動を全員で生み出す。
ビデオでそれを見ると、まるで男の子たちが集まって、メンコかビー玉をやっているようでもある。

うまくいかないことだらけさ。
いろいろだよ。
なんで生きていくって?
この人生をうけおうんだ。
死ぬまで生きるんだ。
心臓が歌うんだ。
生きているって歌うんだ。
すると足が踏んばるんだ。
それでときどきとぶんだ。
重いからだが浮くんだ。
そしてまた地上に着くんだ。
かわりばんこにそうしてるってわけだ。
ちょっとずれて、ちょっといっしょになる。
いっしょになったときに思いきりそこにいてみる。
よくわからないが、そこにどつぼがあるんだ。
入るか入らないか。
入るぞとすいこまれるとき、そこにあるのはだれだかわからない俺だ。
あいつでもあり誰でもある俺だ。
そこにグルーヴてのが生まれるのさ。
死んだ奴にも届くだろうが、生み出すのは今生きている俺たちだ。
そして俺たちは、君でもある。
理屈じゃなくてそういえる。
この力は俺たちだけのものじゃない。
理屈じゃないんだ。
それだけのことなんだ。

人間はなぜ生きているの?という問いにおそらく正解はない。

問いを共有することを、言葉でなく音や姿として彼らはやっているのかな。

彼らの答えは、やっていることそのものなのだろう。

半ズボンの、はげの、クレイジーホースのニールよ、やせの初老のビリーとラルフよ、特級クラスの重量でデリケートな皮肉屋のフランクよ、まだ大音量は大丈夫か?
最近のライブを見ていないので、このごろ見た目どうなっているか、ふと気にかかる。

この頃は古い”ZUMA”を聞いています。

彼らに興味のある人には、ジャームッシュの映画『イヤー・オブ・ザ・ホース』をおすすめします。なんつうか、一覧できます。
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by nonband | 2010-02-03 06:39 | OTHERS :Essay etc. | Comments(2)
「迷うのは心だろうか?」 あるいはさきいかの記憶 2006/2/8
函館の「めがねのおばちゃん」は、訪ねていくといつも私の好きなガラナシャンパンを出してくれた。さきいかを好きなのもよく知っていて、時々港町ならではの大袋入りのをくれた。車に弱かった私は、さきいかを食べると酔いが軽減されるので(今考えると不思議)、車に乗るときにはしこたま食べた。

私は「めがねのおばちゃん」の人生を、全くといっていいほど知らない。

おばちゃんは一人暮らしで、繁華街の裏手でとても小さな呑み屋をやっていた。客は漁師や港で働く人がほとんどだったと思う。酔ってから、遅く寄る人が多かった。

何度かおばちゃんの家に泊まった。
といっても、呑み屋の2階の一間、6畳かそこらの簡素な部屋に布団を並べて寝た。

そんな時もおばちゃん自身の人生話は全くなくて、若かった私がああだこうだというのを、ただ聞く耳もって一緒にいてくれた。

心は迷わないのではないか。
その人の命に添うて、それは行くばかりなのだ。
心はぐちぐち言い訳も言わず、命が苦しそうな時も寄り添って、いいも悪いも言わず生きていようとするのだ。

めがねのおばちゃんについて、いい話も悪い話もきいたことのない私は、それでも彼女は心と命を添わせて生きたのだと思う。
たくさんの不本意な、あるいは自分で運んでしまった辛い体験もしたに違いないけれど、それについて不幸とも幸福とも決めつけず、流れ、暮らし、黙って死んだ。

彼女の人生について、もっと知ろうとすれば追究はできるのかもしれない。
でも、私のなかの記憶の場所はそれを欲さない。

子も物も、とりわけ残さずにこの世から消えたひとりの人。誰が彼女を思い起こすだろう。

私は思い起こした。
詳しいことなぞ知らないなりに、生きたその人を実在として覚えている。

で。突然であたりまえなのかもしれないけれど。
迷うのは心じゃないんじゃないか、と思う。
このことはもっと考えなきゃいけないのかもしれない。
でもともかく、あなたを思い出すよと、今日は言っときたいのだ。
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by nonband | 2010-02-03 06:24 | OTHERS :Essay etc. | Comments(0)



このブログを立ち上げてくれた元祖管理人及び副管理人が多忙のため、最近はNON本人がしこしこ記事をアップしとります。
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